
スライド・ペインティング
時を同じくして、私は「スライド・ペインティング」を始めた。ちょっとした実験をしてみたのだ:何も写っていないガラスのスライドマウントに、カラーマーカーで落書きをした。投影する前にプロジェクターの温風でインクを乾かす。すると、インクは渦を巻いたり、泡を出したりしたのだ。これは新しいテクニックになるかも知れない、と私は思いたった。実際、多くのバリエーションがすぐに見つかった。小さな泡を出すために油をインクに混ぜたり、くしゃくしゃになったフィルムをスライドマウントの中のガラス板にはさんだり、そのスライドをスライド複写機に据えて、カメラで直接太陽を撮影したりした。蛇腹を使って画像の一部にズームインしてみると、まるで顕微鏡写真のようになり、これらの小さな「絵」には多次元的な世界が広がっていることも発見できた。コンタックスRTSIIに載せたカールツァイスのS-Planar 60mmマクロレンズの解像度は素晴らしい。私にとって、これらの画像は、新しい曲が生まれる直前のモヤモヤとした思考過程に似ている。音楽的なインスピレーションがビジュアル的に再現されていると言える。
(画像:16枚。このページを含む。)